【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱




 ルークが呟いた。




「まさか…なんで」




 そりゃ、驚くだろうな。



 日本に、狼が存在する筈はないんだし。




 そのとき、啜り泣く声に右斜め前を向くと花蓮が泣いてた。




「どうした…?」




 花蓮は、何も言ってくれなかったけど。




 なぜか俺は、こいつとこの狼に、何らかの繋がりがあるような気がした。