【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱





 奏太さんが、私を見た。



「え…」



「あ、龍太!バイク、積んどいて!」



 奏太さんが、龍太さんに指示した。



 この車、どんなけでかいんですか…。





「ん、りょーかいっ」



 訳も聞かずに、龍太さんは派手なバイクを車の後ろに乗せる。



「お前も大変だよなぁ。若頭の上に、総長だもんな」



 瑛太さんが私の隣に腰かけた。



「え、若白髪の上に校長?」



 って言ったよね、絶対。