「ん…銭湯」 奏太さんが、窓の外を見ながら。 私は、彼の正面の座席に座った。車の中の後部座席は、四人掛けのシートが向かい合ってる。 「銭湯!?いっつも銭湯行ってるの?」 「いや、今日は遅いからな」 遅い…ですか? まだ、五時半ですけど。 「今日は倉庫に寄るからな」 倉庫…!? 「お前も連れてってやるよ」