【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱







「萌、どこへ行く?」





 組長が私を呼び止める。





「どこって…部屋の外よ!」





 そんなの、普通にわかるじゃない。





 私の口調が苛立っていたせいだと思う。




 組長が私の腕を掴み、ねじった。






「部屋の外だと?




 今の状況が分かっていて言ってるのか」