【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱







 ナイフの切っ先を握りしめて






 奏太さんがそこにいた。







「誰が…刺殺を許可した…?」






 奏太さんは、





 痛い筈なのに涼しい顔で。






「邪魔しないでっ!」





 私はナイフを取ろうとした。




 けど、ナイフは動かなくて。