【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱










「あ、甘くなんて見てませんっ」





 言ったけど、




 顔を離してくれない。




 奏太さんの吐息が




 頬と耳にかかる。





「だったら…




 俺のこと少しは信じろ」






 そう言って





 奏太さんは顔を離してくれた。