「え?」 「お前に何があったかは知らねぇし、無理に聞こうとも思わねェが。ひとまずここで休んどけ」 花蓮は頷いた。 家族に迷惑をかけたくないと誓ったのは花蓮自身。 なら、ここに置いてもらうのがいい。 「あ、なんかあったら、こいつに聞け」 男は、一人の青年を指さした。 青年が駆け寄ってくる。 「僕、陸です。今日からあなたの世話役になります」 陸、と名乗る青年が花蓮部屋の扉を開けた。 「寛いでください」