【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱









「どうして言ってないの!?」





 亜衣さんが、怒鳴る。





「言ったところで…




 花蓮を苦しめられるだけだ」






 私を…?




「このバカ息子!今の現状を見なさいよ!言わなかったことで、花蓮ちゃん、こんなに苦しんでるじゃない!」





 奏太さんが、ペッと唾を吐いた。




「二人きりで…話す」