【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱







「奏太さん」





 ドアが開いて、




 入ってきたのは、





 見覚えのある顔だった。





「お前…たしか…」





 花蓮を連れてきた日に、花蓮を




「姉さん」と呼んだ、




 山王の下っ端だった。