【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱









 この一週間、何も食べていなかった私は、夕食を食べられなかった。




 おなかはすいていて、ごはんを食べたいのに。





 体が受け付けなくて。





 亜衣さんが出してくれたバケツに、私は食べ物を吐きだしてしまった。





 背中を擦ってくれる奏太さんの手の温もりが





 生きているという実感を私にくれた。