【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱






 学校の、校門前で、バイクを降りた。




「んじゃ、がんばれよ」




 奏太さんに送り出してもらって、私は校門をくぐった。





「あら、やっと来たわね」




 萌の声に私は、身を強張らせた。




「あなたのこと、待ってたのよ?今まで、何してたのかしら?」





 私は、何も答えなかった。