【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱





 顔は無愛想な顔なのに、声は柔らか。






「ほら、早く乗れ!」




 もう一回言われ、私はバイクに乗った。





「緩いぞ。落ちても、拾ってやらねぇぞ」






 うぅ、怖い。





 私は、渋々、奏太さんにしがみついた。




「よっし」





 奏太さんは、満足そうな声で。