【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ壱






「こういう花蓮ちゃんも、かわいいよ」




 龍太さんが、茶化してくる。




「冗談は、よしてくださいっ」




 口いっぱいのオムライスを、どうにかして飲み込んだ私は、龍太さんに怒る。




 怒るっていったって、冗談程度だけどね?





「花蓮ちゃん、僕にはため口でいいよ?」




 龍太さんが、私の顔を覗き込む。



 間近で見た龍太さんの顔がかっこよくて




 私は、顔を赤くしてしまった。