帰る場所[短編]


美羽の最後の言葉通り、空港で彼女を見送った3週間後、手紙が届いた。

「元気ですか?お仕事頑張って。応援してます。」

とだけ書かれた真っ白な便箋1枚に、あの有名なナイアガラの滝の前でピースをした彼女の写真が添えられていた。


写真を見る限り彼女は元気そうで、少し安心した。

その手紙が届いてから、俺は毎日カレンダーとにらめっこをしながら、彼女の帰国の日を待った。


でも、予定の3ヵ月を過ぎても彼女は帰ってこなかった。

連絡を取ろうにも俺は彼女の自宅の電話番号しか知らない。

彼女に身寄りがあるのかさえ知らなかった。

だから、俺は心配と不安で胸が張り裂けそうになりながらも、ただただ彼女からの連絡を待つしかなかった。