【完】運命は罠と共に

案内されている途中で、周りの女性客の視線に気付いた。


多くの女性客が田中さんをチラチラと見ている。


あー、カフェ失敗だったかも。


このカフェのお客さんは、大半が女性。男性は彼女連ればかりだ。


そんな中1人で座っている田中さんは目立って、視線を1人で集めている。


イケメンっていうのが大前提にあるんだけど。



「すみません、お待たせしました」


そう言って正面に座った。



「ごめんね、急に呼び出して。今日仕事は?」


「えっと、夜勤明けだったんですよね。なので、家にいたんですよ」


「疲れてるところ、わざわざありがとう」



やっぱりかっこいい。

笑顔の田中さんに見惚れてしまった。