【完】運命は罠と共に

カフェには待ち合わせ時間ぴったりに着いた。



「いらっしゃいませ、いつもの辺りでいいですか?」



この時間帯によくいる店員さんが出迎えてくれた。


私覚えられるくらいに利用してたんだなと、初めて気付いた。


いつもは窓際のカウンター席で、外を眺めながら食事をする。



「今日は待ち合わせなので。えーと」


何と言えば言えばいいのか言い淀んでいると、店の奥から呼ばれた。



「金本さん、こっち」


すでに田中さんは来ていたらしい。



「あちらみたいですね。ご案内します」


店員さんは素晴らしい営業スマイルで田中さんの元へ案内してくれた。