意地悪なアイツ【完】



赤くオレンジ色に染まる空に
カーカーとカラスが何匹か横切っていく。


その景色を見ながら
俺はゆっくり、ゆっくりと
賑わう商店街を唯と歩いていた。


文化祭前の時も、
唯とここを一緒に歩いたんだっけ…


あの頃はこんな気まずい空気なんか漂ってなくて楽しく歩いていたのにな…



いつもだったら

『お前が迷子になるから』

と冗談を言いながら俺が唯の歩幅に合わせるのに

今は俺と少し距離をとって後ろから唯がついてくる。



俺が立ち止まって振り返ると
唯はちゃんと距離をとって立ち止まっていた。



なんだか寂しい…