意地悪なアイツ【完】



ドアの前に立ち止まっていた。

今日こそは…と
思いながら大きく深呼吸をし、

パチッパチッ
手で顔を叩く。


よっしゃ!!


俺は一歩ずつ唯に近づいた。

前では「おはよう」と龍が唯に挨拶をし、
それに優しい笑顔を見せておはようと返す。




『唯、おはよう』

でも俺が挨拶をすると

唯はこちらを見て焦った表情をし
教室を出ていってしまった。


またかよ…


唯の俺に対する態度は修学旅行の二日目からおかしくなった。


まだ二日目なんて甘い!
俺が話しかけたとき普通に返してくれてた。

でも、修学旅行の振替休日を境に
唯は俺を無視し避けるようになった。


理由は何となく分かる…