意地悪なアイツ【完】



『あのー
それってどんな病気なんですか?』

「単刀直入に申しますと
失明してしまいます」


えっ?… 失明?

思いもよらぬ言葉が返ってきて
一瞬聞き間違えたのかと思った。

でも、こんな真剣な顔をしている
お医者さんを見ていると本当なんだと感じた。


『その病気って治療したら治るんですよね?』


私がそう言ってもお医者さんの口から
言葉が出てこない。


焦りと不安から私は苛立ち始める…。



その姿にお医者さんも決心したのか
ようやく口を開いてくれた。



「唯さんの病気は

初期段階なら抗生物質などで治ります
でも、唯さんの場合は末期で…





失明の可能性が高いです。



目の前が暗くなる段階まできているなら
失明の可能性が高いと思われます」



『うそでしょ…?笑』


私は半笑いでお医者さんに問いかけたが
首も振らずじっと私を見つめていた。


後ろでは声を押し殺して泣いている
お母さんの泣き声が聞こえる。



その瞬間、

あぁなんて私は親不孝ものなんだと

そう思った。