意地悪なアイツ【完】




ボールが飛んできた方を見ると
可奈とトイレにいた人達が私を見て笑っていた。


「ごめんねぇ~大丈夫だったぁ~?」

そんな言葉を掛けてくれるけど、
顔は笑っている。



本当はそんな事思っていないのに。
白々しい…。

そんな事を思っていたら

「お前大丈夫かよ!」

健人が私のところに駆けつけにきてくれた。


可奈の表情はムッとして怒りに満ちている。


『あー大丈夫だよ、これくらい平気っ』

「そうか…なんなら保健室行くか?」

『行かなくて大丈夫だよ』

「おう、分かった」



会話のやり取りを終えると
健人は内野に戻り、私は外野に行った。


痛い視線が私に突き刺さる…

そして遠くから

“調子にのんなよ”

そんな罵声が聞こえてきた。