意地悪なアイツ【完】



「………ゃーん」

なんだろう遠くから声が聞こえる。

「……ちゃーん」

落ち込みすぎて幻聴でも聞こえるようになったかな…



「唯ちゃん!!」

『わっ』

幻聴じゃなかったんだ!


「もー何回呼んでも振り向かないから
無視されてると思ったじゃん(笑)」

『…………』


顔を上げるとそこには吉田健人が立っていた。


しっしかも顔がちかーい!!

鼻と鼻があたりそうな位の近さっ!!!


「どうしたの?大丈夫?」


大丈夫じゃないよぉ~
心臓が止まるかと思ったよ。


『あっごめんね。何もないよ。』

あたしはこの心臓の音が聞こえないように
必死に平然を装った。



彼はニコニコと天使のような笑顔で
手を私の前に出してきた。


「これからよろしくね!」

『よっよろしくね』


そう言って握手をした。


これからどんな事があるかも知らないで。