意地悪なアイツ【完】



「ですが…
もう少し遅かったら意識が戻らなかったかもしれません…


相澤さんは栄養失調と
過労で倒れたみたいです。


あと、腕や足、脇腹と背中に
いくつものあざがありました

目をかなり腫れていたようですし…

何か心当たりはありますか?」


その言葉に俺の頭の中は真っ白になる。


『分かりません』

そう答えるしかなかった。




医者の話を聞き終わって待合室に帰る途中


“いくつものあざがありました”


この言葉が離れず
俺の頭の中をグルグルと駆け巡る。


あのあざ…
誰が作ったかは分かっていた。

きっと愛美の彼氏だろう。



「龍…」

呼ばれた方を見る。
ソファーに腰を掛けている健人と唯。

「医者、何て言ってた?」


健人のその問いかけに
俺は医者に話された事を全て話した。