意地悪なアイツ【完】



「今日はどこに行く?」

『んーどこでも良いよ』

私は携帯を触りながら言う。



「じゃあ東山に行こうか!」

妙にハイテンションなお兄さん。

『何で山なの?』

「愛美ちゃんに見せたいものがあるんだよねぇー」

お兄さんは楽しそうにそう言うと
私達は東山へと向かった。




山道に入った頃、空が暗くなってきた。


【いのししに注意!】

と書いてある看板を見届け、
クネクネした道を抜けるとようやく頂上に着いた。


車を止めると目の前には階段がある。

「さっ行こうか」

お兄さんは車の外に出てしまった。

私も続いて出ると

「あっ!」

お兄さんが何かを思い出したように言った。


『どうしたの?』

その瞬間、私の視界はお兄さんの手によって真っ暗になった。