ヒロが私を見つめる。


「――……何でだよっ…?」


本棚に拳を思いっきりぶつけて、ヒロは俯く。


藤原君が私の腕を掴んで、図書室から出る。


「…え、藤原君。ヒロが……。」


「…いいから、行くぞ。」



校門を抜けたところで、藤原君は手を離してくれた。