俯いていた顔を上げて、自分の決心を伝える。


さっきの沈黙が嘘みたいに、美沙さんの返事がすぐにきた。


「本当に!?本当に本当!?」

「…え、はい。」


美沙さんのこんなに嬉しそうな顔、始めてだ。


ヒロの笑顔に似てて、ドキッとしてしまう。


「私ね…ずっと悩んでたの…。ヒロったら、県外の高校に行きたいって言うから…。しかも、寮に入るなんて言うのよ。心配で心配で…ひなちゃんも一緒に居てくれれば何の心配もなかったんだけど…。」


…え。


県外?寮?


二つの言葉に驚いて、何も言葉が出てこない。


いわゆる、頭の中が真っ白。