聖域〜サンクチュアリ〜


「!?」

急に感じたことのない重みがのしかかった。
大きな手が背中に回る。
反抗する間もなくて、何が起きたのかもよく理解できなかった。

そのうち、首筋を生温かいものが撫でた。

ぞぅっとする。
キモチワルイ……!!

耳元で微妙に荒い息遣いが聞こえた。


何するの。やめて。放して!

声を出そうと思った。そうすればお母さんも気づいてくれるだろう。

だけど___________

「都和ちゃん」

太ももを摩る手が止まった。