少しずつ新しい生活に慣れてきたころだった。
深夜2時。ケータイをいじり倒して夜更かしして疲れた私はベッドにもぐった。
うとうとしてきた私は、何の遠慮もなく突然開いたドアの音で目が覚めた。
もう一度ドアを閉める音がして、足音はそのままこちらに近づいてくる。
何?誰……
気になってくるりと寝返りを打つと、そこに立っていたのはお父さんだった。
眼鏡をかけていないけどその口元はいつも通り弧を描いていて、その時はなんだか気味が悪かった。
「……どうしたの?」
さすがにびっくりして、かすれ気味の声で聞くけど、返事はない。
かわりに、さらに一歩寄り________あろうことか、ベッドに乗り込んできたのだ。
