ゆっくり歩いていると、学校の近くにある桜並木が見えてきた。 もう、そんなに歩いていたんだね。 悲しいときは、何も考えていなかったから時が経つのもあっという間。 桜並木が見えてきたら、なんだかホッとして。 私は、俯いた。 涙が溢れてきて、私は顔を隠す。 泣き顔は見られたくないから。 「翼の…バカ…」 呟いてみる。 「バカ野郎…っ」