---雨音(アマネ)女子高等学校



「春奈ちゃんっ!!夏奈ちゃんっ!!

見て見て〜」


私は笑顔で大好きな友達
に駆け寄った。



「どうしたのよー?」


大人な女の子。
高橋 春奈 ちゃん。


「可愛いキーホルダー
だねっ!!」


優しい女の子。
原田 夏奈 ちゃん。


2人は私の宝物です!!



「でしょ〜!!
駅前の雑貨屋さんで
買ったのっ!!」


私は2人にうさぎの
キーホルダーを見せた。

「いいな〜。
私も欲しいー。」


春奈ちゃんがうさぎの耳を
引っ張りながら言った。

「じゃ、今日の帰り
行ってみよー!!」


「「行こー!!」」


私たちは夏奈ちゃんの
提案で駅前に
寄っていく事にした。



申し遅れましたっ!

私は佐々木陽向。
雨音女子高等学校に通う
15歳(高1)です☆


皆からは
「陽向」や「ひな」って
呼ばれていますっ。



私には世界で一番嫌いな物が
あります...。


それは....。



「陽向とお揃いの
うさぎのキーホも買えたし!!
そろそろ帰ろっかっ」


春奈ちゃんが言った。

「そうね」

「帰ろっか!!」



みんなと別れ1人
渋谷を歩いていると。



「君可愛いねー?
一緒に遊ぼーよ!!」


私の世界一嫌いな物に
腕を掴まれた。



「っ!!け、け、結構
ですぅぅ....(泣)
離してください!!」


私は必死に抵抗して
なんとか逃げ出すことに成功した。



怖かったよぉー。
あんな野蛮な生き物
最低だよ...。


私は涙をふきながら
歩道橋を降りようとした。



ガッ!


「きゃっ!?」

足が引っかかってっ!!

ヤバいっ!!落ちる!!


私は目をギュッと閉じた。




ふわっ

ドキッ...

あれ、痛く...ない。



「あっぶねぇ....。」

「......。」

「おいっ。大丈夫か?」


私、今男の子に抱きしめ
られてるの....!?


やっ、やだっ!!


「きゃっ!」

私はとっさに
その人を突き飛ばして
しまった。