この人わざと… 俺はそれでも絶対試合を中断したりはしなかった 負けたくなかった 今まで一緒に練習してきた枳殻剣道部のためにも この後戦う詠のためにも そして俺を信じて怪我の話しを黙っていてくれた胡蝶のためにも 俺は負ける訳にはいかないんだ!! 嫌な汗ばかりが流れる中俺はひたすらに茂森の技を交わしまくった その度に俺の中で聞こえるギシギシと唸る右腕の骨の音