「…わかった」 「婚約解消しましょう辻」と胡蝶に直に今言われた辻は教室前の廊下を歩いて行った 「これでやっと偽りも終わりですわね私達」 胡蝶は辻の後ろ姿を見ながら目をつぶった そして目を開けた瞬間すぐに聞こえてくる別の女子生徒の声と嬉しそうな辻の表情 それは胡蝶には一度も見せてはくれなかった辻の笑顔 「所詮親同士が決めた婚約でしたもの…それにあなたに別の本命がいた事くらい知ってましたのよ私」 胡蝶は静かな笑みを見せた