悠真は結果だけじゃなくていつもそれまでの過程もほめてくれるんだ。
あたしがたぶん甘えられるのは陽菜でもなくお母さんでもなくたぶんあいつなんだ。
「俺はお前がコンテスト応募してるなんて知らなかったけどな。」
ツンって感じの拗ね顔を悠真がする。
だって、恥ずかしかった---------自分の作品を見せるなんて。
そして、耳元まで悠真が近づいてきて、
「今回のことはいいけど、俺は杏奈の彼氏なんだから、隠し事はナシな。」
それだけ言って悠真は友達のもとへ帰って行った。
“彼氏”っていうたった二文字の言葉でさえも嬉しくなる。



