プルルル♪~プルル~
何度か流れる呼び出し音。
もう、試合前のミーティングが始まっちゃったかもしれないな。
≪もしもし。≫
「ゆ、ゆうま。ごめんね、今日試合応援いけないかも。」
≪えっ?どうしたんだ。≫
「あのね、さっきお母さんの会社の人から電話がかかってきて、急に荷物を届けなくちゃならなくなっちゃって。」
≪そっか…………分かった。≫
明らかに沈んだ悠真の声のトーン。
電話越しの声なのにわかってしまう。
「ごめんね、本当にごめん。あたしも荷物届けたら急いで会場向かうから!!絶対間に合うようにいくから。」



