「ふ~ん、ルイもビビるんだ?」

「いや、松戸くんの蹴りは俺も見えなかったっすからね…」

「あぁ、そいえば松戸くんも滅茶苦茶強いんだよな?冴島くん曰く、実力はミッキーとタメぐらいじゃないかって言ってたし♪」

狭川先輩が笑いながら
「1年の代ヤバいよな?川中過去最強かもしんねぇよ?」

片岡先輩も笑いながら続ける。

「人数は周りの中学と比べりゃ少ない方だろーが、個人が実力あっから頂点目指せんじゃね?カズキは大変だろーがな。かなり気に入られてるみてーだしよ?」

そいえば冴島くんも俺の事気に入ってるみたいだったし、ミッキーは一緒にキックを教えてくれてるし、松戸くんも今朝そんな事言ってたし…

俺なんかのどこが良いんだろ?

「お、始まんのか?」

「へ?」

俺は4人の方を見た。

桜木先輩と田渕先輩が座りながらタバコを吸っている。

そして…

牧野先輩とルイが向き合って喧嘩ムードになっている。

「お、これ1番見物なんじゃねぇか?」

狭川先輩がタバコをくわえた。

「牧野先輩とルイがですか?」

「あぁ、ミッキーを抜けば2年の中で牧野が1番強いんじゃね?それにルイは実力未知数だしよ?」

片岡先輩も座ってタバコを吸い始めた。