気合いの華

「へ?」

聞き間違える事は無いぐらい、はっきりと言ったから伝わっただろうけど…

「大丈夫かな?」

「大丈夫!いざとなったら一緒に逃げよう!」

「うん、それが良いと思うけど…なら、絶対喧嘩しないって約束」
「もう約束したじゃん!絶対守るから?」

「…わかった。」

ま、いざとなっても走れないんだけどね…

「でもまだこの近辺に居る確率は高いので、くれぐれもお気をつけて…」




俺達はトボトボと歩いてから、ベンチに座った。

「なんか、ごめんね?」

「ううん。大丈夫だよ?それにしてもビックリした話しだね?」

「多分、川中所か埼玉全域のヤンキー集めても、そんなに居ないんじゃないかな?」

「確かに…」

全く、嫌な雰囲気になっちゃったよ…

「帰ったらみんなにこの話し、した方が良いと思う?」

「へ?絶対しない方がいいよ!!」

「今日2人で遊んでるから?」

「違うよ!!…流石に喧嘩に馴れてるだろうから、冗談言えるなんて余裕そうだね?」

そう言って中川さんはため息をついた。

実は、冗談なんかじゃなく、本気で考えてたんだが…

「じゃあなんで?」

「わかんない?みんな火点いちゃうに決まってるじゃん!!」

「あ!」

そっか…しかも今のみんなは、強くなりたくて闘争心剥き出しな訳だし…

考えれば分かる様な事だったな…