気合いの華

「お…」

「ん?」

今度は狭川先輩が女の子を連れて戻ってきた。

「あ!カズキ♪」

「ゆ、裕美さん?」

「な~んだ、また女連れかぁ…」

狭川先輩は何故か裕美さんを連れてきていた。

「こいつがカズキ来てねぇのかってうるさいから連れてきた。」

「てめえ、わざとか?」

「へ?な、なんでミッキーキレてんの?」

ゴンッ!

「うるせぇ!さっさと家に帰らせろ!?」

「ちょっ、川畑!別に揉めに来た訳じゃないんだからさ?」

「何の用だ?コラッ!」

「いや、ミッキー落ち着いて!」

俺の言葉を聞いてミッキーは思い出した様に俺を見た。

「あぁ、カズキに用か?」

「べ、別に。今日はいいや…」

裕美さんはそう言って嫌そうに俯いた。

「この後始まる片岡先輩の試合、一緒に見る?」

それを聞いた裕美さんは俺を見てクスッと笑った。

「じゃあ、そうしよっかな♪」

「カズキぃ、お前良いのかよ?」

「へ?何が?」

ルイが俺に耳打ちをしてきたが、何かマズイ事でもあったかな?

「チッ!カズキ馬鹿だなぁ?」

「ミッキー、カズキの教育は喧嘩しか教えてねぇのかよ?」

「知らねぇよ!こーゆー事はカズキの好きにさせりゃいんだよ!?」

「ん?なんすか、みんなして…」

みんなは俺の方を見てため息を吐いた。