気合いの華

「あ、カズキくん。それから…」

「こちら中川さん。どしたんすか?暗い顔して?」

牧野先輩はタバコに火をつけて煙をはきだした。

「昨日2人の見舞い行った時に、桜木の妹に色々言われちゃってさ…」

「俺もさっき言われましたよ?」

「やっぱり?俺が夕方見舞い行った時に桜木に聞いたんだけどよ、朝っぱらから3時ぐらいまでずっとミッキーが見舞い来てくれてたっつーんだよな…」

「だってミッキーって、優しい人じゃないっすか?俺は一緒に居てそう思いますよ?」

「田渕は面会謝絶で話せなかったんだけどよ…ミッキーになんか悪い気がしちまって喧嘩売るの辞めようかと思っててよ?」

「俺もそれが良いと思いますよ?」

「まぁぶっちゃけビビってるとか色々理由もあんだけどさ…ミッキーの性格、一緒に居た俺達が気付いてやれなかった気がしてよ…」

「まぁ普段があんな感じだから優しいイメージは俺も無かったっすけどね?」

「ちょっとそれで相談あんだけどさ…」

「ん?」

「2人共退院したらミッキーに詫び入れようと思ってんだけどさ…もしなんかやられそうになったらケツ持ってくんないかな?」

「俺がっすか?」

「うん…3年生のみんなには頼みにくいし、松戸くんはミッキーと衝突しちゃいそうだし、冴島くんに言ったらそれこそキレられそうだし…」