ねぇ…ーありがとぅ。


ーー恋視点ーー

 あたしは今幹部室にいる。

 何この雰囲気

 蘭って人は4つあるうちの
 一つを占領して寝始めた。

 かなり不機嫌な顔をしている。
 やっぱ相当な女嫌いなのね。
 目なんて一切合わせない。
 だからあたしも見ないように
 心がける。


「恋、その傷どうした。」

 険しい顔で聞いてくる彼方。

「大丈夫だから気にしないで」

 そういうと、あたしの隣に
 座りなおし、体をこちらに
 向け、そっとあたしの頬に
 手を伸ばす。

 少し傷が疼く。
 昨日したばっかだからか。

「どうした。」

 まだ、聞くか。
 
 なんであんたがそんな悲し
 そうな顔してんのよ。全く

 あたしが黙りこんでいると

「それ、物が少しあって切れ
 ちゃったんだよねぇ~?
 れんれん気をつけてねぇ~」

 ありがと、空。

 彼方の漆黒の目で見られると
 嘘がつけそうになかった。

 空が代わりに答えてくれた。

 多分空も気づいるだろう。
 嘘だと言うことを。

「物で切れたあとじゃねぇだろ
 どうみたって。なんか刃で
 切れた跡だろ。」

 なんでこいつは気遣いが
 できないのか。

 言えないことだってある。

 イライラするが、彼方の優しく
 頬を撫でる手が、心配そうな、
 眼差しをみるとどうも怒りが
 収まってしまう。