ねぇ…ーありがとぅ。


 返事の代わりに視線を上に
 あげ、彼方を見る。


「蘭は大丈夫だ。
 一緒に来い。」

 命令口調だか言い方が優しい
 総長だけあって絶対的なオーラ
 が有無を言わせない。

「ん。わかった。」

 素直に頷くと彼方が
 ふっ、と笑ってあたしの頭を
 撫でた。

「彼方、あたし子供じゃないん
 だけど。」

 少し口を尖らす。

 するとまた口角を軽くあげ

「いくぞ。」

 それだけ言って歩きだす。

 いまだに教室は静まり返って
 いる。そして、彼方が教室から
 出て行くと

「やっべぇ、俺藤堂さんの笑った
 顔初めてみた。」
「俺もだよ、めっちゃかっけぇ」

「きゃ~ー//やばい」
「藤堂様素敵だわ」
「かっこよすぎるぅ~」


 ふと、翔に問いかける

「彼方って人気者なの?」

 すると笑われた。

「彼方は顔が整いすぎてるでしよ
 だからファンがいっぱい。
 しかも彼方はめったに笑わない
 怖いくらい無表情なんだ。
 だから笑ったのがめずらしい
 んだよ。」


「え、彼方よく笑うし、あたし
 は表情豊かだと思うけど」


「それは恋ちゃんだからだよ。」

 はて、よく意味が…理解不能

「ほんと恋ちゃん面白いね。
 あ、みんな待ってるから
 行こっか。」