「だめだ」

返ってきたのは
その一言だった。

「仕事は土曜に終わらせて
 日曜も昼間だけで
 帰ったらまた仕事するから」

どうしてもすぐに諦められなくて
少し頑張ってみる。

だけど・・・。

「だめだ。
 それに生徒会だと?
 そんなこと誰がしていいと言った」

「別に仕事に
 支障はないようにやってるけど」

有無を言わせない言葉に
ムカッとして
言い返す。

「その男にも
 それ以上近づくな」

「ちょっと、それ何よ!
 相模先輩は
 いろいろ私によくしてくれてるのに
 そんな言い方ないじゃない!!」

相模先輩のことまで言われて
さらに怒りが増す。

でも次の瞬間

「お前は自分の立場を
 わかっているのか?
 俺はお前の主だ。
 主の言うことは絶対だろう」

怒りよりも
目の前が真っ暗になった。

「とにかく行くのは許さない」

ちょっと前まで
優しくなったと思ってたのに。
なんでこんな言い方するのよ。

「・・・もういい。
 わかったわよ!!」

もうこれ以上話なんてしたくない。
なんだか泣けてくる。

「おい、待て!
 話はまだ終わってないぞ!!」

まだ何か言ってくる士狼を背に
部屋を飛び出した。