非常に居心地が悪い。

何故か先ほど紹介をしてから
士狼と寛人はにらみ合っていた。

「あんまりこいつを
 こき使わないでくださいよ」

寛人が言う。
士狼の眉がぴくりと動く。

「言われなくても
 きちんと面倒は見る」

士狼が不機嫌そうに言うと、
今度は寛人がむっとする。

「ひ、寛人。
 別にそんなことないからっ。
 それに今日までつきっきりで
 看病してくれてたしっ」

寛人は今度は私をにらむ。

「へえぇ。
 やたらとこの人のフォローするのな」

そう言うと
床を蹴るように立ち上がる。

「もういい」

そういうと出て行ってしまった。

「待ってよ寛人!」

追いかけようとすると、
莉沙に引き止められた。

「心配しすぎてその分怒ってるんだよ。
 今はちょっと頭冷やしたいと思う。
 そっとしておいてあげたほうがいいよ」

そう、なのかな。

「でもひよりちゃん。
 悪いことしたってわかってる?」

「・・・うん。
 莉沙もごめん」

謝ると、莉沙は笑った。

「無事だったんだからいいよ。
 とにかくしっかり休んで
 早く学校出てきてね」

そう言って立ちあがる。
そして士狼の方を向いた。

「ひよりちゃんのこと
 お願いします」

士狼は頷く。

そして家には2人きりになった。