「あれ?
 どうして・・・」

周りを見渡すと
士狼の館の私の部屋だった。
ベットに寝かされてるみたい。

「どうしてじゃない!
 なんで家で一人で倒れてるんだ!!」

怒鳴られてビクっとする。
起きようとすると

「あ、あれ・・・」

くらくらと目が回る。

すぐにまた横に寝かされてしまう。

「・・・寝とけ。
 熱があるんだ」

確かに顔は熱いのに
背筋がぞくぞくする。

はあ。
ため息をついた士狼の顔は疲れているみたい。

「調子が悪いなら何故言わない。
 しかもわざわざあっちの家で倒れて。
 そんなにここが嫌か」

そう言われて慌てて返す。

「ち、ちがうの。
 ここにいること知らない友達が
 家まで送ってくれて・・・。
 それに今朝までは平気だったのよ?」

何だろう。
心配、してくれてるの・・・?

「べ、べつにここが嫌なわけじゃない」

そう言うと
ほっとした顔をする。

「・・・そうか。
 ならいい」

そう言って
士狼は私の頬に手を添える。

な、何?
何でそんなに優しそうな目で見るの?

顔が熱い。

そのままオーバーヒートして
私の意識はブラックアウトした。