「男の嫉妬って醜いわよ」

「うるさい。うるさい!!」

そうなのだ。
主人である士狼に
私が近づくのが嫌でたまらないらしい。

別にお菓子作ってるだけだし。

「ちょっとお菓子作れるからって
 いい気になるな!
 気に入られてるとか勘違いするなよ」

別にしてないけど。

「もともと人間界に来たのだって
 更紗様を探しに来たんだから!
 お前を守るなんてホントはついでなんだからなっ」

更紗?それに私を守るってどういうこと?

「それ、どういうことなのよ?」

私が言い返すと
チョコははっとする。

「と、とにかく、
 士狼様には好きな人がいるんだからっ。
 お前なんかただのメイドなんだからなっ」

そういうとチョコは走っていってしまう。

「・・・何なのよ」

何がなんだかわからない。

『好きな人がいるんだからっ』

別にそんなの関係ないけど。

・・・関係ないはずなのに。

何で面白くないのかな。