た、大変だった。
父親と2人暮らしで
家事は一通りできるけど・・・。

こんな大量の
洗濯に掃除は初めてだ。

しかもチョコが時々現れて
バケツをひっくり返したり
洗ったシーツを汚したり
邪魔をしてくるのには参った・・・。

士狼も細かいところをつついてまるで姑だったし。

何より宗像さんの指導の厳しいこと。

これからやっていけるかな・・・。

今日は月曜。

学校に行けるのだ。
仕事もあるけど土日ほどじゃないし。

るんるん気分で
学校へ向かう。

「どうしたわけ?
 そんなうきうきして」

後ろから声をかけられる。
振り向くと寛人がいた。

「あ、おはよう」

「おう。
 で、何かいいことあった?」

「学校に行けるのが嬉しいのよ」

「はあ?
 ま、でもそうか。
 親父さん亡くなったとき
 高校行けるか心配してたもんな」

今はそれだけで学校生活を
大切にしたい訳じゃないけどね。

あの時のことを知ってる寛人は
それで納得したらしい。