「で、話って何なの?」

半分ヤケクソで聞く。

「単刀直入に言おう。
お前の父親には
 借金があった」

「はあ?初耳なんですけど」

父さんがなくなった時に
世話してくれた弁護士は
そんなこと言ってなかったはずだ。

「当たり前だな。
俺は金を貸していた訳じゃない」

訳がわからない。

「じゃあ何を借りてたの?」

「簡単に言えば
俺の労働力を買っていて
その対価が
 未払いだということだ」

「私にどうしろっていうの?
未払金を払えばいいの?
大金は無理よ?」

「大丈夫だ。
お前にも払える」

ニヤリと笑う笑顔が怖い・・・。