――結果、
試合は月光奏の圧勝であった。
アキ「すごい…」
素人の私でも分かる、選手のカリスマ性。
圧倒的な…力。
しばらく私は観客席を離れる事が出来なかった。
アキ「…あ
差し入れ、届けなきゃ…」
私は買ってきた人数分の差し入れを手に、控え室へ向かった。
アキ「ここね…」
コンコン。
月光奏学園と書かれたドアをノックする。
コハル「はぁーい?」
琥晴先輩の声だ。
アキ「失礼します…」
私は恐る恐る控え室に入る。
勿論、有里くんと琥晴先輩以外の人は私を見て「?」という顔をしていた。
コハル「あ!アキちゃん!」
アキ「お疲れ様です
コハル先輩…これ…」
そう言って差し入れの袋を差し出す。
コハル「わぁ…!ありがとう!
皆!美少女から差し入れよっ!」
「おー!!」
「キミ、月光奏の生徒か!」
「ん?体育科?専攻は?」
「応援、ありがとうな!」
あわわわわ。
こんな事、前にもあったような…。
えーと、どう反応すれば…?
アリサト「…先輩方
やめて下さい」
「…!!」
有里くんの威圧感のある声。
引き下がる先輩達。
コハル「皆、試合後だってのに…
可愛い女の子に会えたら関係ないんだから…」
はぁ、と苦笑いする琥晴先輩。
