†秋山俊side†
シュン「彼女はキーボードなんか…元々やりたくなかったんだ
歌いたかったんだよ…」
自分で言った後、喪失感が胸を襲う。
…彼女は望んでいない。
気付いていた、筈なのに。
彼女が先輩の手を取ったあの瞬間
俺は残しておいた大好物を他人に取られた…そんな気分だった。
マサキ「何かが変わると…思ったんだけどな」
シュン「…」
将輝も、そう思っていたのか。
だとしたら…裕太は…?
俺は裕太を見た。
ユウタ「…完全に気付いていた訳じゃない
あんなやる気しかない奴とは組みたくなかった…それだけだ」
そう、目を伏せながら言う。
これは…裕太の嘘を吐くときのクセ。
やっぱり彼女の気持ちに気付き、突き放したんだ。
…凄い奴だよ。裕太は。
