「千亜……」
愁哉は申し訳なさそうな顔をした。
よし、これで諦めてくれるだろう。
そう思ったけど……
「そうだっ!良い案がある!」
え、諦めて無かったのかよ……。
愁哉が言う
“良い案”は聞きたくなかったので
逃げようとしたら
腕を掴まれた。
「離してよっ!」
「この家千亜が一人で使うってのはどう?」
「え……?」
一人で使って良いって事は……
「兄ちゃん達どうするの?」
あいつら放置したら
大変な事になるのに……
「俺がどうにかする!」
「どうにかするって……」
なんか色々心配なんだけど……
でも、兄ちゃん達がいなくなったら
少しは自由になるかな……。

