「えっ、重くない?」 『重くねーよ』 重くないと言われても。 私はなんとなく 体を浮かせてみたりして できる限り体重を かけないようにする。 『肩妙に上がってるけど?』 「え、だって…」 その体勢が、どうやら陸斗には 不自然に見えたらしい。 『俺なら重くないから おとなしく座ってろって』 言うなり、陸斗が私の体を 両腕でぎゅっと締め付けた。