私は佐和にそのことを話すと
案の定、佐和は

「人違いだよ、だって新くん
北海道から来たんだって」

「でも…」

「そんなに気になるんだった
ら直接、新くんに聞いて
みようよっ!そもそも
あたしたちに北海道なんて
縁がないでしょ?!」

「そうだよね。あたしの
人違いだよね。」

「どうする?新くんに
聞いてみようか?」

「大丈夫。ごめんね。」

「いいよっ!」

放課後、私は佐和に
付き合ってもらい買い物に
行った。
久しぶりの買い物は楽しかった。
帰りは別方向だから
1人でマンションに向かって
居ると近くの公園に
新くんがいた。

話しかける決意をし
そっと近づく。

「中谷くん?」

なぜが緊張してしまう。
私が名前を呼ぶと彼は
振り返った。